チベット考2

中華人民共和国駐日本国大使館のサイトから

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http://www.china-embassy.or.jp/jpn/xwdt/t427682.htm
自爆テロの実施鼓吹 「チベット青年会議」のリーダー

チベット青年会議」(TYC)のリーダー、ツェワン・リグジンは最近、イタリア紙「エリエーレ・デラ・セラ」の取材に応じ、「チベット抵抗運動は自爆テロを実施する時期を迎えている」と語った。(中略)

チベット独立」の急先鋒TYCは、亡命チベット人団体の中で規模が最も大きく、活動が最も活発なもの。1970年にインドで設立された直後、TYCの複数のメンバーが、永続的暴力によって「チベットの独立」を目指していくと宣言していた。(ローマ4月19日発新華社

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もちろん、この報道を鵜呑みにする必要はないし、段ボール肉まんのごとくヤラセの可能性もゼロではなく、少なくとも自分たちに都合のいいニュースを切り取ってきているのは明白だ。

しかし、この論調から想像できることは、中国政府にはおそらく、

チベット暴動∽テロ
チベット独立組織∽アルカーイダ
ダライ・ラマオサマ・ビン・ラディンあるいはサダム・フセイン
チベット弾圧∽イラク戦争
チベット鉄道∽イラク復興

みたいに、ブッシュの「テロとの戦い」との相似形に当てはめ、それで国内外の世論を納得させようという意志があることだ。

本家本元のアメリカでその正当性が怪しくなっているので、その手はもはや通じない気もするのだが、中国、ロシアなど少数民族を抑圧している国に限って対テロ戦争に真っ先に賛成したことを思い起こすと、ブッシュ政権が21世紀初頭の世界にもたらした思想的な腐敗は根深いと感じざるを得ない。