2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

アガルワール:自由なインドのためのガンディー主義憲法 第4章(2)

地域分散 では、なにが非暴力的な民主主義のための手段なのだろうか。それは地域分散だ。暴力は、必然的に中央集権に通じる。非暴力の神髄は、分散化にある。ガンディー翁がたえず提唱してきたのは、そうした分散化を経済力と政治権力に関して、多かれ少なか…

アガルワール:自由なインドのためのガンディー主義憲法 第4章(1)

(p.34) IV ガンディー主義の道 民主主義が危機を乗り切るためのさまざまな道すじを、現代の思想家たちは提案してきた。ラムゼイ・マウルは「民主主義は失敗したか?」のなかで、単記移譲式投票 1) による比例代表選挙を提唱している。この方式によれば、少数…

アガルワール:自由なインドのためのガンディー主義憲法 第3章

(p.26) III 岐路に立つ民主主義 第一次世界大戦を戦ったのは「世界を民主主義にとって安全な場所にする」ためであり、戦争を永遠に終わらせるためであった。しかしその戦後、世界は悲しいまでの幻滅を味わった。平和をうち立てる代わりに、ヴェルサイユ条約…

アガルワール:自由なインドのためのガンディー主義憲法 第2章

(p.15) II基礎となる原理 わたしには、理想の政治組織において、その基礎をなす原理に関する綿密な学術論文を執筆しようなどという意図はみじんもない。しかしながら、二、三の原理で、その上にしか安定した政治構造が築かれ得ないようなものに関しては、分…

アガルワル:自由なインドのためのガンディー主義憲法 第1章

(p.9) I はじめに 連合国(United Nations)が「総力戦(total war)」に勝利したことは、もはや疑いようがない。彼らはドイツと日本を「無条件降伏」によって屈従させた。しかし、その同盟が果たして「完全な平和(total peace)」を達成したのかどうかは、…

アガルワル:自由なインドのためのガンディー主義憲法:扉〜序文

(扉)自由なインドのためのガンディー主義憲法ワルダ市・セクサリア商科大学学長 シュリマン・ナラヤン・アガルワル著序文 マハトマ・ガンディー(序文) セヴァグラム ワルダ経由(C.P.)序文 おそらく「ガンディー主義憲法」なる表現は、アガルワル学長の…

アガルワル:自由なインドのためのガンディー主義憲法 目次

(目次) 目次第一部章 ページ I. はじめに 9 II. 基礎となる原理 15 III. 岐路(交差点)に立つ民主主義 26 IV. ガンディー(主義)の道 34第二部V. 基本的な権利と義務 77 VI. 基礎的単位としてのむら 80 VII. タルカ(郡)とパンチャーヤット(町村自治体…