歴史がまた書き変えられた

ワークマンズ・ヴィレッジ(ピラミッドを建設した労働者の居住地)遺跡が出た辺りからじゅうぶん予想されていたことだが、これでさらに確証されたといっていいだろう。

要するに、「ピラミッド=奴隷」というイメージは、「外の世界はすべて自分たちより野蛮で遅れているはず」「聖書(たぶん旧約に出てくるエジプトのイメージも手伝ったのだろう)に書いてあることは、よその奴らが言うことより正しいに決まっている」という近代ヨーロッパ人の思い込みを投影したに過ぎなかったわけだ。

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ギザでピラミッド労働者の墓、「奴隷が建設」の通説覆す発見
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100111-00000799-reu-int

[カイロ 10日 ロイター] エジプト考古最高評議会は10日、首都カイロ近郊のギザで、クフ王の大ピラミッドなどの建設に従事した労働者の墓を発見したと発表した。ピラミッドは奴隷が建設したされる通説を覆す重要な資料だという。

考古最高評議会のザヒ・ハワス事務局長は、声明で「墓が王のピラミッドのそばに作られたということは、この人たちが奴隷ではなかったことを示している」と説明。

墓の壁に「クフ王の友人」という文字が記されていることからも、労働者が奴隷でなかったと考えられるという。

発見された墓は4510年前のもので、労働者はクフ王のほか、カフラー王のピラミッド建設にも従事したとみられる。

またハワス事務局長は、北部デルタ地帯などの農民らが労働者の食料として、水牛21頭、羊23頭を毎日送っていた証拠も見つかったと発表。これにより、農民らは納税が免除されていたという。