アガルワール:自由なインドのためのガンディー主義憲法 第9章(1)

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IX
中央政府

 各州パンチャーヤットの総裁全員で構成するのが、全インド・パンチャーヤットである。より大きな州のばあい、州パンチャーヤット構成員から、もうひとり代表を州総裁とともに全インド・パンチャーヤットへ派遣してもよい。
 全インド・パンチャーヤットはただ一つの中央立法府である、すなわち一院制を採る。なぜなら二院制は不必要に複雑で、かつ高くつくからだ。円卓会議での演説で、ガンディー翁はこう述べている;

「私は二つ立法府を置くことにはまったく惹かれないし、信用もしていない。人民の立法議会が独走して、あとで必ず後悔するような法律を急いで通してしまうことも、まったく恐れていない。人民の立法議会に汚名を着せたり抹殺したくはない。人民の議会だけでやって行くことはできるし、世界でもっとも貧しい国でやって行く以上、出費は少ない方がより良いのだ。」

 インド各州が全インド連邦に参加するさい、各々はその代表を全インド・パンチャーヤットへ派遣する対等の権利をもつ。これら代表は、州人民会議の総裁が務めるべきで、王たちが選ぶかれらの「操り人形」であってはならない。